インターネット放送を考える上でお勧めの本

メディア産業に関する書籍

お勧め度: ** はぜひ読んでみてください,* は読んだら面白いよ,程度です。

映像とは何だろうか ― テレビ制作者の挑戦 吉田 直哉 230 p(2003/06) 岩波新書
お勧め度 **
NHKのドキュメンタリー・ドラマ製作の第一人者による自らの仕事の回想。映像によって事実やドラマを表現する際に、どういう可能性があり、何が壁となるのかを経験を元に語っている。実際に現場で苦労し考え抜いた人しか書き得ない内容。いくつか印象的な言葉があり、「Virtual Reality は『実質的現実』というべきである」「是非ともこの風景を映像化して、実質的に現実の役割をはたさせなければならない」「アイデンティティということばは『割り符』と翻訳すべきである。」「映像化とは割り符をつくり、その片方を所有して人に示す作業なのではないか?それは現実というもう片方の存在を確かに予感させるときに、初めて信頼できるものとなる。」など。これらの言葉が空虚なレトリックでなく、実体験をベースに述べられていることだけでも読む価値があるのではないだろうか?

ポイント図解式 コンテンツ流通教科書 安田浩/安原隆一監修 387 p (2003/07) アスキー
お勧め度 **
やっと読み応えのあるコンテンツ流通に関わる解説書が登場した。コンテンツ流通の話は、複雑な業界慣行や著作権法などの法律、DRMなどの技術といったものが複雑に絡んでいてなかなか取っつきにくい。本書は、コンテンツIDフォーラムの面々が中心になってまとめているので、cIDの観点から技術の話を中心にこれらの話をまとめている。これ一冊でコンテンツ流通のすべてが分かるわけではないが、きちんと読めば結構な知識がつきそうだ。

ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争高木 徹(著)319 p (2002/06) 講談社
お勧め度 **
ボスニア紛争で,戦争をする金もバックアップしてくれる国もないボスニア・ヘルツェコビナが Public Relations を専門にする会社と契約し,国際世論を動かしていった様子を追ったもの.大量の情報が錯綜する今日において「ニュースは報道されて初めてニュースとなる」という冷徹な事実を痛感させられる.記者に取り上げてもらいやすいように資料を含めた報道パッケージを用意するといった細かいことの積み重ねが影響する.嘘をつかなくても,自分に都合の良い事実のみを報道することで世論を引きつけていく手法に感心するとともに,空恐ろしさを感じる.(2003年7月6日記)

ブロードバンドで学ぶ英語 ジョナサン・ルイス著 238 p (2002/01/17) 光文社新書
お勧め度 *
英語を勉強する人には星2つの価値があります.英語学習の観点から,インターネットラジオ局などを丁寧な解説とともに紹介している。単にサイトの数を並べるのではなく,伝統があり定評のある放送局・番組に関して内容にまで突っ込んで紹介している。そのため,インターネット専門局ではなく,TV,ラジオ局によるインターネット放送の傷害がメインである。英語学習としてだけでなく,インターネット放送の良質なガイドとしても利用できる。(2002年1月15日記)

テレビ局がつぶれる日 脇浜紀子著 270 p (2001/12/01) 東洋経済新報社
お勧め度 *
アナウンサーである著者の現場感覚と、著者が留学してまなんできたメディアマネージメントの観点からの整理とがなされていて、TVの将来に興味がある人、ブロードバンドメディアの将来に興味がある人にとっては面白い読み物となっている。下の「グローバル・メディア産業の未来図 」と合わせて読むと、より客観的な情報に基づいた感覚がわかり、面白い。(2001年12月20日記)

グローバル・メディア産業の未来図 --- 米マスコミの現場から 小林雅一著 227 p (2001/12/01) 光文社新書 お勧め度 **
2001年後半現在のアメリカの新聞・テレビ・音楽・映画・ゲームの各メディア産業に対して,客観的なデータを元に楽観論にも悲観論にも偏らずに現状と将来への展望を分析している。(2002年1月10日記)
 
 
 

TVメディアの興亡―デジタル革命と多チャンネル時代  辛坊治郎 著 222 p (2000/04/01) 集英社新書
お勧め度 *
2000年現在のアメリカのTV業界および今後の展望に関して。次世代TVに関する部分はデジタル放送のことしか考察しておらず,説明も分析もいまいちだが,現在のTV業界の細かい話は参考になる点が多い.(2002年2月19日記)
 
 

新時代テレビビジネス―半世紀の歩みと展望 生田目常義 著 単行本 - 221 p (2000/12/01)
お勧め度 **
日本のテレビ産業の歩みを豊富なデータを元に分析している。テレビ局の収益構造や広告ビジネスの詳細,今後のデジタル化に伴う構造変化予想などを丁寧に論じている。(2001年11月12日記)


 
 

コミュニティ構築

ネットコミュニティ戦略―ビジネスに直結した「場」をつくる Amy Jo Kim 単行本 - 355 p (2001/01/01)
お勧め度 **
成功しているインターネットコミュニティの事例を豊富に集め,サイトにいかに人を集めるか,いかに集まった人をリピータ化するか,いかに集まってくる人から価値を引き出すかについて実践的なノウハウを提示している。インターネット放送もコミュニティ戦略が必要になるだろうと考えられるので参考になる。(2001年6月23日記)


Back to Top

Contact: hyotan@yahoo.co.jp